本「仏教・神道・儒教 集中講座」井沢元彦著
- 井沢 元彦
- 仏教・神道・儒教集中講座
私の好きな作者の一人、井沢氏の本を久しぶりに読んでみました。
いつも読んでいるのは、「逆説の日本史」です。
今回は、仏教、神道、儒教に焦点を当てた本で、
「ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座」の続編です。
さて、内容はといいますと、残念ながら、
「逆説の日本史」の読者であれば、「どこかで読んだことがあるなぁ」
ちりばめられていた断片を、宗教というカテゴリーで再編集した、という感じです。
まあ、骨格である宗教についての考え方が変わるわけではないので、仕方ないか・・・
と思いつつも、「逆説・・・」の方により詳しく載せてあるので、ちょっと残念かな。
自分の頭に残っていた記憶の断片を再整理するのには、非常に役にたちました。
また、仏教・神道・儒教の各宗教に興味がある人にとっては、
客観的に説明されているので、非常に役にたつと思います。
特に、日本人の行動の規範となっている各宗教についての話は、
読んでおいて為になるはずです。
・戦争・平和についての話
日本人は、元から戦争を嫌っていた。
そこで、坂上田村麻呂が、全国を平定した後、日本には、正式な軍隊をやめた。
そのため、平安時代の終わりには、地方都市は荒れ果て、
自分達の土地を守ろうとした人々が、政府には、未公認で武士として台頭していく。
現在では、軍隊として、公認されていない自衛隊があるのも、その流れなのですね。
それと、平和・平和と言う人々の中には、軍隊や自衛隊はいらないという極論の
人がいますが、戦争を忌み嫌うもととなったのは、この考えなのでしょう。
・箸の話(これは、逆説の方に載っていた話)。
あなたの箸を、まったく知らない人に使われたら、どのように感じますか?
科学的に考えれば、洗剤で洗って熱湯消毒されれば、問題ないはずですよね。
でも、なにか自分のモノを汚されたような気がしませんか?
あと、言霊の話も参考になると思います。
海外に、日本を語る上でも、日本人の心の規範となるものを学んでおくのは重要ですね。
<井沢氏の他の本>
「逆説の日本史」を読むのも、お勧めしますが、まだ連載中で、先が長いので、
「点と点が線となる日本史集中講義」がお勧めです。- 井沢 元彦
- 点と点が線になる日本史集中講義